交通事故直後に無症状(痛みなどがない)でも2〜3日後に症状がでることがあるので事故直後は必ず専門家にご相談してください。

「鞭打ち損傷」は、自動車の追突や衝突事故を原因とすることが最も多い、追突事故時の頭部頸椎(首)は、後方への過伸展とそれに続く前方への過屈曲の状態となるが、これが“鞭打ち(whiplash)”にたとえられたものである。
頸椎の過伸展・過屈曲・回旋強制外力によって頸椎椎間板や椎間関節、関節包、周囲の靭帯、筋肉、神経などの軟部組織の損傷が引き起こされ、項頸部痛を主症状とする病態である。

「鞭打ち損傷」は日本では診断名としては不適当であるとされており、代わりに「頸椎捻挫」または「外傷性頸部症候群」が用いられている。

項頸部痛のほかに、頭痛、吐き気、めまい、耳鳴り、眼精疲労などを伴う症例に対しては、頸椎捻挫と区別してBarre-Lieou症候群を診断名とすることが多い。